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zoom RSS それはスポットライトではない - 浅川マキを悼んで

<<   作成日時 : 2010/01/21 22:21   >>

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1999年9月9日発行の文芸誌「Ripple」に寺山修司の詩「裏窓」のイメージ・イラストを描いて掲載したとき、この詩を歌った浅川マキに寄せて、ぼくはこんなコメントを記していました。

浅川マキ 「裏窓」 イメージ・イラスト



昔からなんとなく魅きつけられながらもどこか雰囲気負けしてしまうような気がしていた浅川マキの歌のほんとうのステキさに目醒めて病みつきになってしまったのは、実はこの数年来のことです。

そのきっかけになったのは、1976年のLP「灯ともし頃」で歌われている「それはスポットライトではない」という歌を、しみじみと聴いていて、思いのほかひどく感動してしまったことでした。

フェイセズのソウルフルな英国の抒情性を愛していた高校生の頃、ぼくがロッド・スチュワートの名唱で愛聴していたこの歌を、彼女は日本語詩で、まるで童謡のような端正さでこの国の抒情詩にしてしまっていたことにおどろいて、ほんとうに聴きたかったのはこんな歌だったんだ、と思ってしまったのです。

誤解をおそれずに言ってしまうなら、そこにはそこにはぼくらが歌うべきブルースのひとつの理想型があったのですから。







それからずいぶん時間が経ってしまったいまでも、西荻窪「アケタの店」で収録されたスタジオ・ライブ・アルバム「灯ともし頃」はほんとうにいいレコードだと思います。

無名時代の坂本龍一が参加しているとかいうことで以前からひそかに人気のあった作品でしたが、ぼくとしてはそんなことよりもなによりも、彼女の歌が作り出す端正な抒情の空間がとにかくたまらなく懐かしい。

気がついてみるとCD化されてすぐ浅川マキ本人の意向で廃盤にされてしまって久しく、彼女の作品はどれも入手困難になってしまっているようです。

これから先はもしかするとCDも再発されて、陽のあたる場所で再評価される日がくるのかもしれません。

けれどいまはとにかく、突然逝ってしまった浅川マキのことがただ悼まれます。

一度くらい、ライブで聴きたかったと思う歌手でした。


浅川マキ DARKNESS I浅川マキ DARKNESS II浅川マキ DARKNESSIII

浅川マキ DARKNESSIV







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