センチメンタル通りの薬屋さん




あじさいと2人の少女



6月になって梅雨時が近づいて、あじさいの花が咲くころになるといつも決まって、はちみつぱいのアルバム「センチメンタル通り」を聴きたくなります。

はちみつぱい センチメンタル通り


このレコードをくる日も来る日も、抱きしめるようにして聴いていたのはたしか25歳くらいのころでした。

紫陽花の花が
六月の雨に濡れているよ
だから窓を開けて
だから窓を開けて

「薬屋さん」というタイトルのこの歌の歌詞そのままに、そのころ棲んでいた家賃2万円のアパートの窓辺のベッドに寝そべってこのレコードをターンテーブルにのせて、窓をあけてあじさいの花を眺めながら感じていた満ち足りた梅雨時の憂鬱とでもいうべき不思議な感覚を思い出すのです。

はちみつぱいにとって唯一のオリジナル・スタジオ録音作品となってしまったこのアルバムは、その後のムーンライダーズの数多くの作品が束になってもかなわないくらいぼくにとっては特別な1枚で、若き鈴木慶一の破れかぶれな詩情がはちきれそうな「塀の上で」に胸を鷲掴みされてしまうのも、ちょっとだけドアーズの「ムーンライト・ドライブ」を思い浮かべてしまうスリリングな「月夜のドライブ」からタイトル曲「センチメンタル通り」へと流れていく展開の美しさに目が覚めるような思いがするのも、駒沢裕城のスティール・ギターにただひたすら怠惰に身を委ねて聴き入ってしまうのも、至福のひとときだったものでした。





そしてちょうどその頃、小説家の速瀬れいさんが主宰していた季刊文芸誌"Ripple"への執筆のお誘いを受けて、好きな歌や詩のイメージ・イラストを絵物語風に描く仕事をはじめるにあたって、最初に取り上げたのがこのアルバムの収録曲「夜は静か通り静か」だったことも、なつかしく思い出されてきました。


夜は静か通り静か



6/13・14に茅場町のリビングギャラリー・スペース"MAREBITO"で開かれる日本Tシャツ・ブランド「昭和元禄」の展示会「黄金ノ國ノ夜明ケ」には、いままでコラボレートしたイラストレーターの作品も展示したいということで、ぼくも参加させていただくことになりました。

姫だるま~マトリョーシカTシャツ」や「日本無罪~パール判事Tシャツ」でぼくの作品と出逢った「昭和元禄」ファンの方々にぼくの過去の作品もご覧いただけるように、いくつかのお蔵出しを考えていますが、そのひとつとして、ほんとうに久しぶりに、"Ripple"のぼくの作品の掲載号のストックも持参しようかと思っています。


日本Tシャツ・ブランド「昭和元禄」展示会 『黄金ノ國ノ夜明ケ』

リビングギャラリー・スペース"MAREBITO"


どうぞお楽しみに。






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